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西洋人形とプランター

41年前、私たち夫婦は五年の交際を経て結婚した。第一子が生まれるまでの数か月、甘い新婚生活を送ったと思うがよく覚えていない。家族が増え、子が成長する楽しさに勝るものはなかった。
新婚時代、妻とお酒を飲みに行ったり仕事がらみで小旅行をしたことがあるが、交際時代に比べて一緒に外出することは稀だった。
ある日、私は美大出身の妻に油絵の手ほどきを乞うた。妻の叔母から結婚祝いに貰った手作りの市松人形を一緒に描くことにした。私は油絵を描くのは初めてで、水彩画やペン画、墨絵と勝手が違い、色を乗せるたびに絵の具が乾くまで時間がかかり、何度でも描き直せるのでどこで妥協するか迷うばかりだった。
妻は慣れたもので、6号のキャンパスにさらっと書き上げた。
私は上塗りを繰り返したが納得できず、ついに背景を暗闇のような色調に塗って完成とした。
自宅に飾るのは妻の作品を選び、私の絵は実家にあげた。
そのあとリベンジのつもりで、私は二枚目の油絵に挑戦し、額に入れて姉にプレゼントした。
先月、神戸の姉の家にお邪魔した際、玄関に掛けてあった懐かしい絵をスマホで撮った。
私が三枚目の油絵を描くのは、いつのことだろう。

西洋人形.とラタン.jpg
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老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

油絵なれど水彩画のタッチの画風 いいですね。

妹は美大なのに、私には全く絵心がなく、絵が描ける人というのは、常日頃、うらやましく思っています


by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2021-02-27 14:00) 

yuzman1953

老年蛇銘多親父さん、こんばんは。
水彩は色を重ねるほど絵が暗くなりますが、油絵は何度でも描き足しができ、発色も良いです。この絵の中のプランターに付いているランプの光源は水彩では表現できなかったと思います。ただ、完成まで多くの時間を要する油絵は私には向いてないです。
by yuzman1953 (2021-03-02 23:42) 

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